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平等院

2年前から鳳凰堂の修理が行われていた宇治の平等院。 今年の春に竣工して拝観が再開されました。 きれいになった平等院を訪ねてみようとこの夏に訪ねて、想像を上まわる人の多さに驚きました。 8時半から拝観開始だったので8時20分ごろに到着したら、既に開門を待つ行列ができていました。

行列はそれだけではありません。 鳳凰堂の内部を拝観するには、境内の中にある受付小屋で9時10分から始まる拝観受付に並ぶ必要があり、参拝者の多くはその行列に並びます。 つまり、鳳凰堂の中に入りたければ、少なくとも8時半から9時10分までは、鳳凰堂の拝観券ゲットに縛られるというシステムです。 せっかくだから、きれいになった鳳凰堂を見ようと並びました。そうしたら、前の人までが9時50分の拝観券で、私から10時10分...  でも、待ち時間に平等院ミュージアムを見たりしたので、結果的にはいい時間でした。

その平等院を、この秋の平日に再び訪ねました。 鳳凰堂はもういいので、ヨーキーズと庭園を散歩するのが今回の目的でした。 多くの参拝者は鳳凰堂拝観行列に並ぶので、その間に鳳凰堂を眺めながら静かな庭園を歩こうと。

平日の朝だったのと、予想どおり、ほとんどの参拝者は鳳凰堂拝観に並ぶため、静かな秋の庭園をくるみとみるくと歩くことができました。 天気もよく、朝の淡い光りに輝く鳳凰堂を見ながら散策して、まさに極楽浄土。極楽、極楽。

ところが、9時になるかならないかで、どんどんどーんと団体客が到着し始めました。 旗持ちの人に連れられてくる大人の団体、中高生の修学旅行、9時をまわると鳳凰堂拝観券をもらった人たちも池のまわりにやってきます。 波のごとく押し寄せる人々で、まるで別の場所みたい。

平等院の極楽浄土は、たったの30分も続きませんでした。 極楽というところは、そういうところなのかもしれません。

(2014年12月11日)


2014年秋 朝の静かな平等院

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