一番難しいジグソーパズルは単色１色のものと言われるけど、桜のジグソーは想像以上に難しいものでした。 桜の色は微妙に違うものの、どのピースも似たようなピンクで特徴がなく、ただひたすら形で合わせるだけ。 そうやって、やっと完成を迎えたパズルは最後のピースが、残された穴には入りませんでした。 箱に梱包されていた注文書で、足りなかったピースを注文しました。

ジグソーパズルの桜と富士山を実際に見に行きたいと思って場所を探しました。 そして、忍野のお宮橋であることがわかりました。それから数回訪ねたけれど、桜がちょうど見ごろでも富士山が雲に隠れていたり、 富士山がきれいに見えていても、まだ桜が咲いていなかったり既に散っていたり。 　なかなか両方そろって見ることはできませんでした。

今年の春、日曜に平塚までボランティアへ行く前に早朝出発して忍野へ向かいました。 出発した時にはまだ雲っていたけど、天気予報によれば、これからだんだん晴れるはず。 予報通り、7時半に忍野に着いた頃には青空になりました。 でも、富士山にだけ雲がかかっていて、顔を出す気配がありません。

出そうで出ない富士山を待ちながら、コンビニで買った朝ごはんを食べたりヨーキーズと散歩したりして2時間が経ちました。 だんだん日は高くなって行きました。 でも、富士山は一瞬、雲から少しだけ姿を見せたかと思うと、すぐまた隠れてしまいます。

桜の色が出るのもそろそろ限界と思われた10時ほんの少し前、富士山が頂上から顔を出しました。 まわりの三脚から、わぁーっと歓声。シャッターを切る音。 　それから富士山はどんどん姿を見せて、頂上から裾野まですべてきれいに見えるようになりました。 その頃には平塚に向かって出発していたけれど、車窓から大きな富士山が見えていました。

長年の夢だった忍野の富士山桜景色。
やっと、本当に、やっと見られたので、今年の「桜だより」に載せておきたかった。
里の紅葉が始まる前には何とか載せないと、いくら季節はずれでも外れすぎる。
今年の「桜だより」が、ようやく完了しました。